辞書と暮らせば(休業中)

3月前後に復帰予定

沈黙は金。雄弁は銀。

 の解説
  1.  物を言わないこと。「無言でうなずく」「無言電話」

 

出典:無言(むごん)の意味 - goo国語辞書

 

無言とかけまして、校長の朝礼ととく

そのこころは

どちらも長いと嫌でしょう。

 

無言を制するものが、コミュニケーションを制す。これが僕の持論だ。

 

一般的に、人は沈黙の空間を嫌がるもの。特に初対面の場ではそれが顕著だ。

その一方で、沈黙を全く苦にしない人種も存在する。会話の主導権を握るのは大概そいつだ。

 

会社員なら分かると思うけど、必ずしもおしゃべりが達者な人間が成績優秀とは限らない。話が冗長になって要点が伝わらなかったり、うっかり失言をして相手の機嫌を損ねる場合があるからだ。あと、軽い人間だと思われたりね。

こういう時は逆に口数が少ないほうが取引先に信頼される事が多い。口が堅いというのはそれだけでも信用に繋がる。まぁ喋らなすぎて肝心なビジネスの話すらしないコミュ障も稀に存在するから一概なことは言えないけどね(若い頃の私のことです。テヘペロ

 

言葉は侍で言うところの刀だと思う。そして刀は武士の魂だし、プライドの象徴だ。安易に振り回すものではないし、そういう行為は魂の安売りとも言える。町でやたらと刃物をブンブンと振り回していたら、それは最早サムライではなくただの狂人なのだ。そういう意味では刀というのは使わないことに意味があるといえる。使うことがあるとしたら、仕事である合戦の時。あるいは武士の矜持が傷つけられる場面のときだけだ。

 

会話というのもそうでありたい。特に大事な商談や交渉ごとの時はね。とにかくシンプルに簡潔にわかりやすく。究極は一言か二言だけ。それだけで相手の心をつかむ、核心をついたことばをズバッと言って終わらせる。それが理想だ。

そのためには裏で相当な鍛錬を積まないといけないけどね。武士なら剣。現代なら言葉のトレーニング。口の筋肉はちょっと喋らないだけで簡単に衰える。大事な場面で格好いいことをいおうとしても、そこで噛んだり吃ったり。肝心の言葉が浮かんでこないでは、死ぬ程格好悪い結末になってしまう。

 

僕の場合は表では喋らなければ、裏でも鍛錬をサボって無言で過ごしてしまう。その結果、刀が錆びて使い物にならなくなる。良いこと言おうとして言葉に詰まってしまった瞬間などはは、普段クールぶってるだけに、余計に間抜けに映ってしまう。

 

皆もそうならないように、せめて早口言葉の練習だけはしておこうね。