乗り物。。。良い
のり‐もの【乗(り)物】
の解説
1 人を乗せて移動するもの。汽車・電車・自動車・船・飛行機や、
・ ・ ・ などの総称。
2 乗って遊ぶためのもの。ジェットコースターやゴーカートなど。「遊園地の乗り物」
3 特に江戸時代、公卿・門跡・大名・医師などが用いた引き戸のある特製の駕籠。乗り物駕籠。
人間を人間たらしめてるもの。それが乗り物。人間以外の動物が乗り物に乗って運転するなんて聞いたことないからね。かくいう私もドライブが大好きでしてね。しばらく地に足つけてキロメートル以上を歩いた記憶がない。健康に気を使う以外でわざわざ歩行する理由もないですからね。
こうして世代を重ねていくにつれ、どんどんと役割を失って弱くなっていくであろう足腰。近年でさえセグウェイみたいな乗り物ができて、歩く必要すらないわけだし。末はペンギンみたいな足になってヨチヨチ歩きをしてたりしてね。
仮にどこでもドアが現実化したら、この世界はどうなることでしょうね?どんなに遠かろうと行きたいところに一瞬で行けて、物流もさぞかし捗ることでしょうな。
あまりに手軽に海外へいけるものだから、国境はもはや意味を持たず、人類皆兄弟となって世界は平和になるかもしれない。飽食社会日本。余った食べ物は輸送コストもほとんどかけずに発展途上国へ分け与えることも出来ると考えると、この世から餓死を無くせるかもしれない。
逆に、あまりに気軽に遠くへ行けるが故に、生活するのに快適な場所を独占しようとするものが現れるかもしれない。ユートピアを巡って戦争が活発化したりしてね。それこそ聖地エルサレムを取り巻く環境はすごいことになりそうな気がする。
まぁその辺は貧困な脳みそのわたくしには窺い知れぬところではありますが。ただ一つはっきり言えることは、どこでもドアは旅の醍醐味を大きく奪うでしょうね。どこでもドアで富士の頂上を登って、なんの達成感が得られようか?それで御来光を拝んだところで、たぶん感動もへったくれもないでしょうしね。感動がないゆえに、仮にどこでもドアで松尾芭蕉の奥の細道と同じルートを辿ったとしても、きっと芭蕉の半分にも満たぬ凡庸な俳句となることでしょう。
そう考えると、かけた足腰の負担の分だけ、自然の美しさに気づきやすいし感動しやすいと言えるのかもしれない。足と自然、そして美の感性。これらは三位一体の関係だったのかもしれない。
乗り物は素晴らしい。これがあることで人類は豊かになったし、生活は遥かに便利になった。しかし便利すぎる乗り物というのは、人生の喜びを奪いかねない存在かもしれませんね。